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自宅で執り行う葬儀

葬儀の形や執り行う場所が、当家主体で自由に決める事が尊重され、当たり前になってきた最近の葬儀で「家で葬儀ができたら一番いいのに、でも・・・」と言うお客様の声を少なからず耳にします。特に、少人数の家族葬を望まれる相談者様のお話をお聞きする中で、「本心は自宅でお葬式をしたい、家から送り出したい」と語られる方が多く、けれども現実は親族の人数と住宅事情、ご近所との兼ね合いなど様々な状況を考えた時、どこで葬儀を行えばベストで、どの部分で妥協し折り合いをつけるべきなのか、悩んでおられるのが伺い知れます。

過去、数十年前の田んぼにザリガニやアメンボウがいて、畑では一面にレンゲの花が咲いていた頃、まだどのお家でも自宅で葬儀を行う事は、ごく普通で一般的なことでした。

時は流れ、住宅が建ち並び、住民が集うための設備が整った集会所や地域会館が増えると、葬儀が自宅ではなくそれらの施設へと移行していったのは、自然な事であったように思います。
このような施設での葬儀が一般的になると、「自宅でのお葬式は大変」と言われ、町会も集会所での葬儀を勧めるようになります。実際に、その頃に行われた私の親戚の葬儀でも、自宅で葬儀を行いたい旨を町会に伝えると「自宅前の受付テントが行き交う人の邪魔になるので、集会所で行ってほしい。そちらの方がお手伝いもしやすいので。」と告げられた事がありました。
確かに、周りの状況とご近所のお手伝いくださる方の手間を考えると、従わざるを得ない事だったと思います。

そして、今では「ご近所や町会の協力による地域会館で執り行う葬儀」は、"全ての方に受け入れられる"とは言いがたいものとなりました。
最寄りの公営の斎場内の式場、整った葬儀会館や貸し式場など選ばれる式場は様々ですが、選択肢のひとつとして、最近では町会が介入しない自宅での家族葬を望まれる方が増えてきたように思います。

自宅での葬儀を希望されるお客様は、「故人を安置し、祭壇を設営する部屋の広さはどれぐらい必要?」「うちの玄関の入り口からでは、お棺が入らないのでは」「家具などは、見えないように目隠しをしてもらえるの?」「近所の人がみえられた時の対応は」「目立たない霊柩車でお願いしたいのだけれども・・」「エレベーターにお棺を入れる事はできるの?」など、たくさんの質問を投げかけられます。

例えば、祭壇の設営が可能かどうかわからない、あるいは玄関の入り口スペースが不安な場合は、事前にスタッフがお家に伺い判断させていただきます。また、家具などの目隠しには、幕を張る事で見えないように対応します。もちろん、祭壇設営の際の家具などの移動はスタッフもお手伝いします。

近所への対応では、以前に「家族葬とはいうものの、ご近所の方が何人みえられるかわからず、座布団も足りるのか足らないのかわからない」のお客様に、座布団のような個々の区切りはないけれども、祭壇前に座っていただくための白い布をひく事で対応可能な状況をおつくりした事がありました。

また、目立たない霊柩車は「一般的な車両の霊柩車」をご用意する事で可能となります。よく質問をお受けするエレベーターに関しましては、一般的にはエレベーターはお棺などが納められるように作られている事から、マンション(団地)の管理者に直接聞くことで、またエレベーター内を拝見する事で知る事ができます。
このように、その時々の状況でケースバイケースとなる事が多く、また"葬儀式場や葬儀会館と同じ"と言う訳にはいかない事もたくさんあります。
けれども、お客様がそれらを踏まえた上で、それでも「自宅での葬儀」にこだわりを持たれるのは、とても意味深いものがあるのだと感じます。

実際に、自宅で葬儀を行う方は「費用を抑えたいため」と言うよりむしろ、「自宅から送りだしたい」との強い意志の方が多く、それだけに積極的にご自分の考えをお話されます。
また、喪主様がお立場上、普通に葬儀を行えば大きな葬儀となる事から、それを避け、静かに身内だけで行いたいからとの理由で、私どもに相談され、自宅で葬儀を執り行われる方もいらっしゃいます。

以前、「故人の大好物の料理を通夜ぶるまいで用意し、皆で会食しながら送り出したい」との強い希望の喪主様がおられました。
その料理は鍋物であった事や、「自宅で葬儀を」とのこだわりがあった事も要因し、ご親戚様の中でも喪主様の考えに賛同されたごく近いお身内でだけがみえられました。
この時、葬儀会館での葬儀を強く望まれた親族様もいらっしゃったそうですが、喪主様は故人が望み喜ばれる事を優先し、尊重され実行されたのです。

自宅で葬儀を執り行われた方が、葬儀終了後、「充実で満足の葬儀を行えた」と言葉に出し、どなた様も口をそろえたように「今、家でお葬式をする人が増えてきているのではないですか。皆さんきっと望まれると思いますよ。」「大変な事もあるけど、やっぱり自宅でしてよかった」など、自宅での葬儀を高く評価され、心より満足されるのは、葬儀費用でもなく、葬儀の祭壇でもなく、何よりも最後に送り出す場所が思い出深い、故人の想いが宿る「自宅」であったからかもしれません。

もし、お客様が自宅での葬儀を望んでいらっしゃるのであれば、頭から無理とあきらめずに、一度葬儀社に相談されてはいかがでしょうか。
相談をされて、制約されるものがお客様にとって大きな問題ではない場合、自宅で葬儀を行う事は可能かもしれません。

自宅での葬儀を希望される方の切実な想いや、あるいは既に行われた方の感想を耳にすると、葬儀を自宅で行うことが何の問題もなく、自由に選べる事ができれば・・・と、思ってしまいます。

私どもでも、できるだけ故人やお客様が望まれる葬儀を叶えて差し上げたい、そして自宅で葬式が可能となった場合、自宅に於いて一番良い形でお葬式が執り行えますよう、葬儀社として全面的にサポートしたいと思っております。

大阪市此花区のお客様(自宅マンションにて葬儀)

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